久しぶりの即興演奏の記事です。
過去の即興演奏①②では、具体的な練習方法をご紹介しました、
人前で本当にぶっつけ本番の即興演奏が出来るまでに、長く年数がかかりますが、今回はその心の持ちようや習慣についてお話しします。
1. 冷や汗をかいた分だけ、上達する
2. 楽譜を見て弾く事と、即興することは両立しない
3. 即興するための練習に、一つも無駄はない
4. 理論と感覚
5. 色々な方向からの練習
弾く、聞く、遊ぶ
1. 冷や汗をかいた分だけ、上達する。
これは私自身が経験した事なので、確信しています。
私が冷や汗をかいたシーンは、習っていたジャズピアノの先生の前と、リトミック 指導の場の2ヶ所です。
私は、10年近くジャズピアノを習い、今は独学中です。
アドリブが苦手で、毎回一時間のレッスンで大量の汗をかきながら音を出していました。
私が弾きたいのはこんなカッコ悪いものじゃない、と思いながら、ひどい音を紡いでいました。
リトミック 指導の現場では、変イ長調とかホ長調とか、♯♭4つ、5つといった慣れない調性で弾き始めると、ボロボロになり大汗をかきました。
でも今、冷や汗の日々の積み重ねが、即興演奏に確実に活きています。やらない事には始まりません。
同じ様に冷や汗をかいている方は安心して下さい。
2. 楽譜を見て弾く事と、即興することは両立しない
楽譜から離れられない人はたくさんいるはずです。
長年クラシックを弾いてきた人は
楽譜に忠実に弾くので、見ないで弾く事やアレンジする事に抵抗があります。
もし、本気で即興をしたかったら、その時間は、楽譜を目の前に置くのをやめましょう。
自筆の楽譜かコード進行やアイデアを書いたメモだけにする事をおすすめします。
即興と言えば、お笑いが正に同じです。
ザックリとしたテーマがある、
このネタは絶対やりたい、
話し始めは、こんな感じ、
こういう展開と、こういう展開が予想される
では、いってみよう!!
細かい台詞は決めていないのです。
即興演奏は、お笑いとか、アドリブ要素のある演劇に似ていると思います。
私がネタ帳を付けているのも、お笑いとの共通点です。
3. 即興するための練習に、一つも無駄はない
どんな事でも、苦労しないで手に入るものはありません。
もし今、即興演奏が雲を掴むようなものと思っていても、色々なやり方で続けてみて下さい。続けている限り必ず弾けるようになります。
10曲弾いて、9曲納得いかなくても、1曲でも気に入った曲が出来れば、良いのです。
その人は、続けていればいずれ、10曲全部納得するものが弾けるようになるでしょう。
4. 理論と感覚
ものの本では、音楽は理論と感覚の両方のバランスが大切と書いてあります。
それは理想であり、実際には好きなやり方での練習が一番伸びます。
私は断然、感覚派です。
自分が好きか好きじゃないか、で判断しています。自分の演奏なのだから、それでいいのではないでしょうか。
和声にしてもポピュラー理論にしても、私には日本語で書いてあるようには思えない程難しくイラつくものでした。
感覚と言えば、音楽では圧倒的に耳からです。
好きなハーモニーやリズムが、前に聞いた事のある曲だったり、人それぞれ経験から、感じる能力があるはずです。
何故か思い浮かんで曲になり、それがずっと後になって、理論で分かる。それで全然問題ないと思います。
私の場合も
理論書を読み、序章以外全く分からなかった本が、ある時を境に完璧に理解出来るようになりました。
先に感覚、後で理論。
言葉にすると難しそうなんですよね。
借用、代理和音、分割、減7の和音、5音音階…
なんか好きだなと思ったら、ソレだったんだという具合です。
5. 色々な方向からの練習
弾く、聞く、遊ぶ
こんな事があります。
例えば練習曲を弾いているとします。
あれ?この曲なんか、ネズミがチューチュー鳴いてるみたい。
またある時は、
ポピュラー曲を弾いていると、
あれ、この曲は汽車かなんかの乗り物に合うんじゃない?
閃く事があります。
だから時々、練習ではなく、そういった閃きの為に、曲集を引っ張りだし、ランダムにぽろんぽろんと弾いてみます。
例えば、元々付いている題名を無視して、新しい題名を付けて、テンポやアーティキュレーションを変えて弾く、なんて遊びはどうでしょうか。
練習は、弾く事だけではありません。
時に、聞くだけ、ピアノで遊ぶだけ、真似するだけ、今度は自分で考える。
ぐるぐるぐるぐる回って何度も繰り返すうちに、きっと自分らしい即興が出来てきます。
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